2015年1月10日土曜日

総主事コラム プログ 2015年1月

「時の節目」

時はすぐすぎていく 風のように光のように その速い時の中を 生きぬいている

時は かこのことを見せない あとをのこした物しか 見せない
(小4 田中 禎通)
新年明けましておめでとうございます。
 常日頃からよく知っている方々と「良いお年を」と挨拶を交わし、数日しかたっていないのに、新年の挨拶をすると新鮮な気持ちになる。
 この改まった雰囲気を感じる年末年始は、日常から離れ、心を休め家族と共に過ごす大事な時であり、「時の節目」として一年を省み新たな思いで再スタートする時なのだ。
小学4年生のすばらしい詩だが、まさしく「時は、すぐすぎていく」。新年に描いた夢や願い、思いも風のように光のように過ぎていく。忘れないようにするためには、一年に一度の「時の節目」だけでなく日々の中に「時の節目」を持つことが大切な気がする。「時は、過去を見せない、あとを残した物しか見せない」のだから。
 旧約聖書の天地創造の物語では、暗闇があり、最初に光を創造し闇を夜とされ、光を昼としたとある。時が生まれた瞬間だ。開けない朝はないというように、いつでも夜明けは、新た気持ちになり希望を与えられる。これも時の節目なのだ。6日間で天地創造がされ、最初に光が生まれ夜明けだったが、最後は、第7日を安息の日として一週間が完成したとある。そう思うと週末も年末年始のように家族や自分のために安らぎの時間をつくり、新たな思いで次の一週間に再スタートする大切な「時の節目」なのだと思う。
 新たな日々大切に生あることに感謝し時を刻みたい。

(横浜YMCA総主事 田口 努)