2016年5月16日月曜日

港町横浜の歴史に思いを馳せて

横浜YMCA 地域交流事業「Yokohama Seabass Tour横浜シーバスツアー」実施のご報告
 横浜YMCAでは、独立行政法人 国際協力機構 横浜国際センター(JICA横浜)の海外研修員の地域交流事業を受託し行っています。研修員の方々には日本への親しみと、多くの地域の方々には国際協力や海外への関心を深めて頂くなど、相互交流機会を設けています。
  5月8日(日)にベニン(漁業コミュニティ計画)、チュニジア(漁業コミュニティ計画)、マレーシア(機械工学)、インド(理工学研究科理論)、アフガニスタン2(生命ナノシステム科学研究)の6名の研修員と一般参加2名で横浜シーバスツアーに出かけました。
行きは歩いて桜木町駅に行き、桜木町駅が1872年頃は旧横浜駅であって、横浜―新橋駅間が日本における鉄道の始まりであったことやアメリカから開港を迫られ、西洋化された横浜は様々なものが日本での発祥の地になっているものも多くあり、アイスクリームなどはもちろん、途中に通った新聞発祥の地などをも説明しながら、中華街を歩いて海の方へ向いました。中華街では居留地と中華街の歴史の話、山下公園では関東大震災後に震災の際に発生した建物などの崩れた残骸の集積場となったことや、当時横浜に在住していたインド人が被災し、死者も沢山でたが、横浜市民は町の復興と共に被災したインド人にもその救済の手を差し伸べたこと。そして、横浜で住む場所を失ったインド人を横浜に再び招くため、住宅の手当てなどにも力を注いだことから、後にインドから寄贈された水塔の話をし、それを聞いたインドの研修員は関心していました。また、赤い靴の女の子にまつわるストーリーなど、ガイドスタッフが丁寧な説明をし、その後マリンタワーに上って全景の景色を眺めました。高所が苦手な方もいましたが、日本のタワー建設やエレベーターなどの技術力に関心を示していました。
帰りは山下公園から、海風を心地よく切って進むシーバスに乗ってみなとみらいに戻ってきて解散となりました。研修員からは「良い天気に恵まれ、電車、シーバス、マリンタワーなどいろんな乗り物に乗って、現在の横浜だけでなく様々な視点から歴史も知ることができて素晴らしい日となりました」との感想がありました。
今後も実際に歩いたり乗り物に乗ったりしながら横浜の開港や歴史の話、西洋化や発祥の話、現代の港町横浜の話などを伝えて感じることができるプログラムを用意していきたいと思っています。
(JICA横浜-YMCAデスク 石川 義彦)