2016年5月16日月曜日

熊本地震緊急支援活動報告Vol..10

横浜YMCA 第4次派遣スタッフ(益城町総合体育館避難所)と長期派遣スタッフ(阿蘇地域)の支援活動
 熊本県を中心にした一連の地震は発生から1カ月が経ちました。1400回を超える余震があり、今なお、1万人以上が避難所で生活をしています。(5月14日現在)
 5月6日から派遣された寺内スタッフ(横浜YMCAスポーツ専門学校)、神田橋スタッフ(東かながわ学童クラブ)は、12日までの期間中、ボランティアの調整やボランティアセンターとの調整役(寺内スタッフ)、物資提供とボランティア調整のサポート(神田橋スタッフ)の役割を担いました。
 この期間は、気温も上がり、大雨に見舞われました。そういった中で、避難所の衛生管理や環境整備を進めました。神田橋スタッフは、トイレ清掃ボランティアとともに、清掃を行いました。担当が替わっても同様に清掃できるよう、また備品の補充なども管理できるようチェックリストを作成し行っています。トイレ清掃後には、避難所の入口や階段の手すりなどもアルコールティッシで拭き、衛生面の向上に努めています。保健師の方からは「避難所のトイレとしては、衛生状態が良い」と言っていただきました。
 ダンボールベットの設置依頼も増えていますが、動線確保しながら、ニーズを聞きながら対応していくことが求められています。一つひとつに丁寧に対応していくことを心がけて支援活動を進めていきます。
派遣期間を終えた寺内スタッフは「先の見えない状況の中で、ストレスや不平不満が出ても仕方のない状況下にあるにもかかわらず、それでも毎日、暗い顔を見せず、”いつもありがとう”と声をかけていただきました。派遣期間は終了し現地を離れますが、横浜に戻っても自分のできることを続けていきたいと思います」と話しています。

◎ 阿蘇地域で水路補修や倒壊家屋の片付け行う
 5月10日から長期派遣スタッフとして阿蘇YMCAにて活動している小林スタッフは、11日の朝からボランティアとともに支援活動を進めています。
周辺の様子
11日には、宇部カトリック教会のグループ9名が参加し、水田水路の補修と車帰地区の解体家屋の廃材仕分け作業を行いました。車にバケツ、土嚢袋、スコップ、ハンマー、バールを乗せ、ヘルメット、帽子、タオル、マスク、軍手、レインウエアー、長靴に身を包んで車帰地域の公民館に向いました。公民館前に到着すると7名の男性が水路補修のために集合しており、ボランティアは2グループに分かれて作業に取りかかりました。田植を前に水路補修は重要課題です。U字溝が地盤沈下や断層によって破損しているため、このままではたんぼに水をはれないため、つなぎ目にモルタルを入れて水漏れのないように補修しました。大きな沈下箇所には、パイプを渡して補修しました。
もう一つのグループは、倒壊家屋の廃材仕分けを担当しました。地域の方々で協力してレンタルしたユンボとトラックで、次から次へと倒壊家屋を完全に取り壊し、廃材を仕分けし、産廃処理場に運びました。
作業終了後には、阿蘇西小学校と阿蘇中学校にこのグループが手作りしたパンを届けました。夕方に益城町総合体育館の避難所に出向きました。横浜から派遣されている寺内スタッフと神田橋スタッフ、名古屋YMCAの中村スタッフや仙台YMCAの伊藤スタッフに会うことができました。益城の町は、阿蘇市と比べると想像以上に、半倒壊、全倒壊の家が手付かずのままで片付けるには継続したボランティアの働きが必要となります。
 5月12日からは、植松スタッフ(YMCA三浦ふれあいの村)、関口スタッフ(横浜中央YMCAウエルネススポーツクラブ)の2名を派遣しており、益城町総合体育館の避難所にてボランティアの調整と衛生面での環境整備を行っています。

(横浜YMCA 広報センター 池田直子)