2018年1月10日水曜日

ひとつに

空と海がひとつにとけて
あなたの心にとけて生きる
空に星がとけてひとつ
あなたの人生にとけて生きる
あなたの部屋に野の花ひとつ
いつもやすらぎをとどけてあげたい
あなたのために何かひとつ
今日も新しく生まれ変わりたい(中略)
人と人がとけてひとつ
今日もしあわせ感じあいたい
国と国がとけてひとつ
その日を祈って今日も生きる
(作詞 高橋晴美)


初日の出を山上や海辺、自宅や近隣で見た方も多くいらっしゃるのではないか。横浜YMCAが運営する富士山YMCAは、開設から10周年を迎えたが毎年、年末年始にファミリーキャンプが行われ参加者全員で初の日の出を見る。

朝霧高原にある富士山YMCAからは、富士山の右裾の稜線から日が昇ってくる。さらに右を望むと駿河湾から伊豆半島まで日が差し込むのが見える。闇夜から日が昇る前には青くなり、日が昇りまぶしく輝いた後には暗い海も青く輝き、キラキラと波間が光りはじめる。空と海は青色でつながっているのを感じながら暗闇からいのちが輝くような瞬間に今年も、今日も新しい朝を、新しいいのちをありがとうと感謝できる時でもある。

海の青は、空の青が写って青いのだと聞いた方も多いかもしれない。しかし、それだけではない。実は太陽が海水にあたると青以外の色は、海水に吸収され青だけが残り、海底の砂浜に青色が届き、砂浜の反射によりさらに青くなり、そこに空の青も重なるのだそうだ。つまり太陽が輝き、海の青が増して空の青とひとつになり輝くのだ。太陽のように人を常に輝かすことはできないが、せめて野の花ひとつの安らぎを届け、何かひとつ今日も生まれ変わりたい。
(横浜YMCA総主事 田口 努)